イギリス領北ボルネオ(現在のマレーシアのサバ州)の反乱指導者。スールー族とバジャウ族の混血として生まれ,ボルネオ島北東部のスグト川上流の村の支配者であった。1894年彼の支配領域で2人のダヤク族商人が殺されるという事件があり,彼はこの地域を支配していたイギリス北ボルネオ会社の警察と対立した。警察との対立はとけず,95年8月彼は手勢を率いて川を下り,総督に上訴しようとした。このとき警察が総督の命をうけてサレーの一行を攻撃したことから本格的な対立に発展した。サレーは97年イギリス領の中心地であるガヤ島を攻め,さらに各地を攻撃した。会社は一度は彼に特赦を与える約束をしたが,実行されなかった。サレーは広い地域を支配下に置いたが,会社の組織した討伐隊によって1900年2月に殺された。彼の反乱はイギリスの支配強化に対する伝統的な政治勢力の反乱であった。
執筆者:生田 滋
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