サント・ドミンゴ宣言(読み)さんとどみんごせんげん(その他表記)Santo Domingo Declaration

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サント・ドミンゴ宣言」の意味・わかりやすい解説

サント・ドミンゴ宣言
さんとどみんごせんげん
Santo Domingo Declaration

1972年7月にカリブ海諸国の閣僚ドミニカ共和国サント・ドミンゴに集まって開かれた「海洋法の諸問題に関するカリブ海諸国の特別会議」で採択された宣言で、領海の外の距岸200海里を超えない幅のパトリモニアル海patrimonial seaの概念を提唱した。このパトリモニアル海は、外国船舶航行、上空飛行の自由は認められるが、沿岸国は、その水域、海床およびその地下の天然資源に対する主権的権利をもち、また海洋科学調査を規制し、汚染防止措置をとれるとするものである。この宣言は、同年6月のカメルーンヤウンデにおける海洋法に関するアフリカ諸国地域セミナーの一般報告書などとともに、200海里の包括的な資源水域概念を主張した初期の文書である。

[水上千之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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