ザルコシスティス(読み)ざるこしすてぃす(その他表記)Sarcocystis

知恵蔵mini 「ザルコシスティス」の解説

ザルコシスティス

胞子虫類コクシジウム目に属する寄生性原虫。ウマやウシなどの草食動物を中間宿主幼虫が寄生)とし、それらの肉を食べたイヌやネコなどの食肉動物を主な終宿主成虫が寄生)とする。ヒトには中間宿主の肉、または、終宿主の糞便で汚染された水や食物経口摂取することで感染する。前者の場合は食後数時間で下痢、おう吐、腹痛といった軽度の消化器症状が現れ、1日程度で回復する。後者の場合は発熱と筋肉痛が主な症状で、数週間程度で回復に至る。近年、日本では馬肉刺身などを原因としたザルコシスティスによる食中毒が発生しており、感染防止に有効な加熱調理、冷凍処理の徹底が求められている。

(2019-9-3)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android