シェフィールド・プレート(その他表記)Sheffield plate

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

シェフィールド・プレート
Sheffield plate

熱融解によって銀張りした銅板成形のとき銀板と銅板が分離することがなく,自由に加工できる特色がある。 1742年頃イギリスのシェフィールドの金工トマス・ボウルゾーバーが発明し,その地で発達したのでこの名がある。材料の安価なこと,外見の豪華なこと,工作処理の容易なことなどから,シェフィールドを中心に 18,19世紀に大流行した。鍋,コーヒーポットキャンドルスタンド,ボタンなど銀器として作られていたものを多く模作した。初めは銅板の片面だけに銀張りしたが,65年には両面銀張りもできるようになった。 1840年代に電気分解による銀張り法が導入されたため衰退し,78年までには終焉した。

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世界大百科事典(旧版)内のシェフィールド・プレートの言及

【シェフィールド】より

…しかし本格的な重工業の成立は,ヨークシャー炭田の開発される産業革命以後であり,1859年設立のベッセマー製鋼所を中心とする,銃砲身,船舶用装甲板などの特殊鋼生産に特色を有している。また1742年ころから開始された銀めっき銅製品(シェフィールド・プレート)の生産も有名である。現在では伝統的なナイフ,はさみのほか,兵器,車両,活字,缶詰などの製造も行われている。…

※「シェフィールド・プレート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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