日本大百科全書(ニッポニカ) 「シナクサギ」の意味・わかりやすい解説
シナクサギ
しなくさぎ / 支那臭木
[学] Clerodendrum bungei Stend.
クマツヅラ科(APG分類:シソ科)の落葉低木。花の咲く状態からクスダマクサギまたはボタンクサギともいう。地下茎でよく繁殖する。全体に粗い毛があり、クサギよりやや弱い臭気がある。高さ0.5~1メートル。葉は対生し、広卵形で長さ10~20センチメートル、縁(へり)に粗い鋸歯(きょし)があり、暗紫色の葉柄がある。7~8月、紅紫色の花が径8~10センチメートルの薬玉(くすだま)状に集まって開く。花筒は長さ2、3センチメートルで細長く、先は5裂する。雄しべは4本、花柱とともに花外に出る。萼(がく)には紫紅色の短毛がある。中国南部原産で、関東地方以西の本州に植栽されている。
[小林義雄 2021年9月17日]