シャモット

デジタル大辞泉 「シャモット」の意味・読み・例文・類語

シャモット(〈フランス〉chamotte)

耐火煉瓦れんが材料耐火粘土をセ氏1300~1400度に加熱したのち、砕いて細かい粒にしたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「シャモット」の意味・読み・例文・類語

シャモット

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] chamotte ) 耐火粘土を摂氏一三〇〇~一四〇〇度の高温で熱した後、くだいて二~三ミリメートル以下の細粒にしたもの。耐火煉瓦(れんが)の材料、耐火モルタル骨材などに用いる。

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化学辞典 第2版 「シャモット」の解説

シャモット
シャモット
chamotte

ドイツ語ではSchamotte,英語ではグロッグ(grog)ともいう.シャモットはイタリア語とドイツ語の合成語で,grogはフランス語のgrosgrain“粗い粒”,あるいは英語のgrogram“粗い布”に由来するといわれる.耐火粘土を十分に焼成し,粗砕して,耐火物坏(はい)土の非可塑剤に用いる.生粘土の塊をシャフトキルンロータリーキルンで焼成してつくったり,あるいはレンガの形に成形し焼成してつくる.シャモットに粘土を加えてつくったれんがをシャモットれんがという.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のシャモットの言及

【耐火粘土】より

…日本の耐火粘土には生成年代の古いケツ岩状の硬質粘土と,新しい軟質粘土がある。前者は岩手県と九州の炭鉱地帯などに産出し,硬いために結合粘土として使用されることは少なく,塊状のまま焼成してシャモット(粘土を焼いたものをいう)として,耐火物の原料に利用する。後者の軟質粘土では亜炭片を含有するものを木節粘土(きぶしねんど)といい,粗粒石英を含有するものを蛙目粘土(がえろめねんど)といって,愛知県を中心に三重県,岐阜県などに産出する。…

【耐火煉瓦】より

…したがって,耐火煉瓦工業は,粉粒体の耐火原料を使って一定の形状をもつ煉瓦を造りあげる造形技術で,その基本は原料のもつ必要特性を煉瓦組織として完成させることにある。耐火煉瓦の原料の多くは天然原料で,これには,(1)ケイ石,蠟石,耐火粘土,ケイ線石(シリマナイト),クロム鉄鉱,ジルコン,黒鉛などを採鉱,選別,粉砕し,焼成せずに直接使用するものと,(2)耐火粘土,ボーキサイト,マグネサイト鉱,ドロマイト鉱などのように,あらかじめ焼成し,収縮を除去して,それぞれシャモット,焼ボーキサイト,マグネシアクリンカー,ドロマイトクリンカーとして使用する加工原料とがある。一方,高純度,高性能の原料として,最近,人工合成原料の重要性が増してきている。…

※「シャモット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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