知恵蔵 「シリコン・プロセス技術」の解説 シリコン・プロセス技術 シリコンLSIを製造する技術。シリコン・ウエハと呼ばれる直径約30cm、厚さ約0.5mmのシリコン円板を基材とし、その上に微細なトランジスタ、抵抗、コンデンサーなどの素子を作りこみ、アルミニウムや銅の配線で結線して電子回路を実現する。基本はリソグラフィー技術という写真製版技術で、フォトレジストと呼ばれる感光剤を塗布、ガラス・マスクによって選択的に露光し、現像した後、エッチングやイオン注入などによって加工する、という工程を20回以上繰り返す。ほこりを嫌うので、クリーン・ルームの中で行われる。素子を作るには、不純物を注入するイオン注入、不必要な部分を取り除くエッチング、表面を平坦化するCMP(chemical mechanical polishing=化学研磨装置)などの手法を用いる。最終的に、シリコン・ウエハを小さな長方形のチップに分割、パッケージに入れて製品となる。歩留まりを高める工夫を随所に入れる。 (荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by