日本大百科全書(ニッポニカ) 「シロタマゴテングタケ」の意味・わかりやすい解説
シロタマゴテングタケ
しろたまごてんぐたけ / 白卵天狗茸
[学] Amanita verna (Fr.) Vitt.
担子菌類、マツタケ目テングタケ科の猛毒キノコ。形態的には傘、ひだ、茎のほかに、茎の上方に膜質のつば、根元には袋状のつぼをもち、テングタケ科のなかの猛毒種を集めるタマゴテングタケ節(節とは属と種の中間にある分類ランク)の特徴を備える。色は全体に純白色で、茎の表面が滑らかである。近縁種のドクツルタケA. virosa Secr.は、茎の表面がささくれで覆われていることで区別がつくが、毒性は両種とも変わらず、実用的には区別の必要はない。日本各地に分布するが、ドクツルタケのほうが多い。英米ではいずれもdestroying angelの名でよぶ。
[今関六也]