改訂新版 世界大百科事典 「シームルグ」の意味・わかりやすい解説 シームルグSīmurgh イラン神話に登場する伝説上の怪鳥。古代ペルシア語でサエーナ・ムルゴー,中世ペルシア語でセーンムルウと呼ばれた。犬の頭,獅子の脚,ワシの翼と体,クジャクの尾などより合成されている。ウォルカシャ湖中のサエーナ樹に住み,あらゆる植物の種子を地上にもたらし,また,子どもや英雄の守護をするといわれた。ササン朝以後の美術で,吉祥の象徴として王侯貴族の衣服,王妃の王冠などの装飾に用いられた。執筆者:田辺 勝美 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by