20世紀西洋人名事典 「ジグモンドモーリツ」の解説
ジグモンド モーリツ
Móricz Zsigmond
1879 - 1942
ハンガリーの作家。
神学や法学を学び、新聞記者となるが、父の仕事の失敗で窮乏生活を送った体験をつづった短編「七クロイツァー」(1908年)で一躍文壇に認められ、作家生活に入る。その後、「泥金」(’10年)や「神の背後で」(’11年)などで自然主義からリアリズム作家に脱皮する。各地を取材し、農村や地方町の支配層の退廃した生活、貧しい農民の姿をリアルに描き、社会派の作家として人気を博す。ハンガリー近代散文学の祖で、ハンガリー・リアリズムの創始者である。他の作品に「ウリ・ムリ」(’28年)、「幸せな人」(’35年)など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報