ジシクロペンタジエン

化学辞典 第2版 「ジシクロペンタジエン」の解説

ジシクロペンタジエン
ジシクロペンタジエン
dicyclopentadiene

C10H12(132.21).シクロペンタジエンの二量体.シクロペンタジエンは,コールタール,ナフサ分解副生油などに含まれているが,これは常温で重合して大部分endo-ジシクロペンタジエンの形で存在する.融点33.6 ℃,沸点170.0 ℃.0.977.1.5061.熱分解してシクロペンタジエンとし,その用途に向けられるほか,近年,ジシクロペンジエンの応用開発が盛んで,合成樹脂,合成乾性油,農薬医薬香料などの原料として用いられるようになった.眼や皮膚を刺激する.LD50 410 mg/kg(ラット経口).endo-ジシクロペンタジエンを180~200 ℃ に加熱すると,シクロペンタジエンへの解離とともに不安定形のexo-ジシクロペンタジエンを生成する.無色の液体.沸点51~53 ℃(1.6 kPa).0.977.1.5070.[CAS 77-73-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のジシクロペンタジエンの言及

【シクロペンタジエン】より

…無色の液体で,独特の臭気があり,融点-85℃,沸点41℃。常温で放置すると容易に2分子が重合して,二量体であるジシクロペンタジエン(融点34℃)となる。この二量体を150℃以上に加熱すると再びもとのシクロペンタジエンが得られる。…

※「ジシクロペンタジエン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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