化学辞典 第2版 「ジニトロフェニル法」の解説
ジニトロフェニル法
ジニトロフェニルホウ
dinitrophenyl method
DNP法ともいう.タンパク質およびペプチドのN末端分析法の一種.1945年,F. Sanger(サンガー)によって開発され,サンガー法ともいわれる.タンパク質(あるいはペプチド)に1-フルオロ-2,4-ジニトロベンゼンを反応させ,ジニトロフェニル化(DNP化)タンパク質を分離し,これを酸分解によりアミノ酸にまで分解する.この加水分解物の塩酸酸性溶液からエーテルにより抽出すると,N末端のアミノ酸はα-アミノ基がDNP化されているのでエーテル層に抽出される.DNPアミノ酸は二次元ペーパークロマトグラフィーなどにより分離同定後比色定量する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報