ジャミール(その他表記)Jamīl

改訂新版 世界大百科事典 「ジャミール」の意味・わかりやすい解説

ジャミール
Jamīl
生没年:?-701ころ

ウマイヤ朝時代のアラビア半島ヒジャーズ地方の詩人。詩才で名高い遊牧部族ウズラUdhra族の出身。同部族の女性ブサイナButhaynaを愛し求婚するが拒絶される。他に嫁いだ彼女を,なおも慕い,会い,詩に歌い続けたために,部族を追放され,イエメン,エジプトを流浪し,彼女への純愛を詩に託しながら死去した。後世,ジャミールとブサイナの悲恋物語の主人公となり,またその詩風は一連のガザル詩の砂漠的純愛的傾向を代表し,彼の出身部族の名をとってウズラ派と称されている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャミール」の意味・わかりやすい解説

ジャミール
じゃみーる
Jamīl
(?―701)

古代アラビアの純愛詩人。ジャミールとはアラビア語で「美しい」の意。メディナ市の北方に生まれる。少女ブサイナと恋仲になり、恋愛詩を歌う。しかし彼女の一門に結婚を反対され、他の女性との結婚後もなおブサイナを求めて訴えられ、一時イエメンへ逃れた。その後エジプトへ行って総督をたたえる詩をつくった。純愛と青春の代表詩人として、その詩は現在も民衆の間に愛唱される。

[内記良一]

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