日本大百科全書(ニッポニカ) 「スジコナマダラメイガ」の意味・わかりやすい解説
スジコナマダラメイガ
すじこなまだらめいが / 条粉斑螟蛾
mediderranean flour moth
[学] Ephestia kuehniella
昆虫綱鱗翅(りんし)目メイガ科に属する昆虫。はねの開張20ミリメートル内外。前翅は灰色、基部近くと外縁近くに鋸歯(きょし)状の白線があり、淡黒色で縁どられている。後翅は白色、半透明。幼虫が乾燥食品の害虫で、ほとんど世界中に分布している。日本では近年になってから、近畿地方を中心に小規模な製粉工場で発生をみるようになり、各地に広がっているほか、輸入麦の倉庫などでもしばしば発見される。幼虫は小麦粉、ふすま、そば粉、乾果など非常に多くの食品を食べる。年4回の発生で、幼虫態で越冬する。現在は発生場所が少ないが、屋内害虫として重要である。野外で採集された記録は、日本ではまだ一度もない。
[井上 寛]