ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ストリープ」の意味・わかりやすい解説
ストリープ
Streep, Meryl
アメリカ合衆国の映画女優。本名 Mary Louise Streep。ずばぬけた演技力とあらゆる方言を習得する能力,繊細かつ豊かな表現力などで知られる。ニューヨーク州ポキプシーのバッサー・カレッジで演劇と衣装デザインを学んだのち,1971年エール大学演劇大学院に進学し,美術学修士号を取得。1975年ブロードウェーで初舞台を踏み,2年後『ジュリア』Julia(1977)で映画デビュー。『ディア・ハンター』The Deer Hunter(1978)の演技で注目を集め,同年テレビの連続ドラマ『ホロコースト』Holocaustに出演してエミー賞を獲得した。その後の 10年間で,ハリウッド随一の演技派女優としての名声を確立。『クレイマー、クレイマー』Kramer vs. Kramer(1979)でアカデミー賞の助演女優賞,『ソフィーの選択』Sophie's Choice(1982)で主演女優賞をそれぞれ受賞した。"A Cry in the Dark"(1988)では,カンヌ国際映画祭およびニューヨーク映画批評家協会賞の最優秀女優賞に輝いた。『アダプテーション』Adaptation(2002)でアカデミー賞助演女優賞候補となり,通算ノミネート回数 13回の新記録を樹立。『プラダを着た悪魔』The Devil Wears Prada(2006)で記録を更新した。2002年フランス政府より芸術文化勲章を授与された。イギリス史上初の女性首相マーガレット・サッチャーの半生を描いた『マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙』The Iron Lady(2011)で 2度目のアカデミー賞主演女優賞を受賞。
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