スレイプニル(読み)すれいぷにる(英語表記)Sleipnir

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スレイプニル」の意味・わかりやすい解説

スレイプニル
すれいぷにる
Sleipnir

北欧神話の主神オーディンの馬。8本足の白馬で、あらゆる馬のうちもっとも速く、また空も駆け、死者の国へも赴くことができる。その誕生のいきさつは、巨人美貌(びぼう)の女神フレイヤを報酬にもらうという約束でミドガルドの砦(とりで)の工事を請け負ったところ、その工事は巨人の牡馬(おすうま)の働きにより驚くほど早く完了しそうになった。そこで恐れた神々はロキに工事を中止させるように詰め寄り、牝(めす)馬に姿を変えたロキが牡馬を誘惑して工事を中断させた。この牡馬とロキとの間に生まれたのがスレイプニルである。

[谷口幸男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スレイプニル」の意味・わかりやすい解説

スレイプニル
Sleipnir

北欧神話の神々の王オーディンの乗馬。オーディンを乗せ空中を風のように速く駆ける。悪神ロキがあるとき雌馬に変身して,アスガルズの城壁を神々のために建設した不思議な巨人の所有していたスバジルファリという雄馬と交尾して産んだといわれ,生れつき8本足であったとされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ぐんまちゃん

群馬県のマスコットキャラクター。人間だと7歳ぐらいのポニーとの設定。1994年の第3回全国知的障害者スポーツ大会(ゆうあいピック群馬大会)で「ゆうまちゃん」として誕生。2008年にぐんまちゃんに改名...

ぐんまちゃんの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android