日本大百科全書(ニッポニカ) 「スワデシュ」の意味・わかりやすい解説
スワデシュ
すわでしゅ
Morris Swadesh
(1909―1967)
アメリカの言語学者で、エドワード・サピアの弟子。言語年代学あるいは語彙(ごい)統計学とよばれる言語の分裂年代の測定方法の考案者として知られる。この方法は、考古学における炭素の放射性同位体、炭素14(14C)による年代測定法にヒントを得て考え出されたものである。最初は主として、スワデシュの研究分野であるアメリカ・インディアンの諸言語間の系統的類縁関係の確立に用いられたが、のちには、オセアニアの歴史民族学的研究に使われるようになった。文化人類学や言語学における進化論的視点の復活とともに見直されてきている。著書としては、死後、1971年に出版された『The Origin and Diversification of Language』がある。
[唐須教光 2018年7月20日]
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