スーパーウーマン症候群(読み)すーぱーうーまんしょうこうぐん(その他表記)superwoman syndrome

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スーパーウーマン症候群」の意味・わかりやすい解説

スーパーウーマン症候群
すーぱーうーまんしょうこうぐん
superwoman syndrome

重責を担いながら長期間働く女性(いわゆるキャリアウーマン)にみられるというストレス症候群の一つ。動悸(どうき)、息切れめまい頭痛、虚脱感、無気力などの心身症状を伴うとされる。アメリカの作家でカウンセラーのシェイビッツMarjorie Hansen Shaevitzが著書『スーパーウーマン・シンドローム』The Superwoman Syndrome(1984)で明らかにした。自身も職業人、妻、母親など、ひとりで何役もこなす著者が、自らの経験や、同じような境遇にある女性たちとの交流を通じ、共通して抱える慢性的な心身の不調をスーパーウーマン・シンドローム(症候群)と名づけた。何事にも完璧(かんぺき)を目ざす優等生タイプや、性別役割分業観に強いこだわりをもつ女性が陥りやすいという。対処法は、目の前の課題に優先順位をつけること、がんばり過ぎないよう夫や職場の同僚が協力すること、などがあげられる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android