境遇(読み)キョウグウ

デジタル大辞泉 「境遇」の意味・読み・例文・類語

きょう‐ぐう〔キヤウ‐〕【境遇】

その人が置かれた、家庭環境・経済状態・人間関係などの状況身の上境涯。「恵まれた境遇に育つ」
[類語]身の上境涯環境境界境地身空

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「境遇」の意味・読み・例文・類語

きょう‐ぐうキャウ‥【境遇】

  1. 〘 名詞 〙
  2. その人が置かれた生活上の総合的状況。家庭環境、経済状態、友人関係など生活上のすべての面を含めていうことが多い。めぐりあわせ。身の上。境涯(きょうがい)
    1. [初出の実例]「しかし、我輩の現今の境遇(キャウグウ)は、ほとんど疫病(やくびゃう)にかかったも宜しくだ」(出典当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一七)
    2. [その他の文献]〔福恵全書‐筮任部・総論〕
  3. 一般に、環境。状況。
    1. [初出の実例]「外部社会四囲の境遇は如何」(出典:将来之日本(1886)〈徳富蘇峰〉二)

境遇の語誌

哲学字彙」などでは、circumstance の訳語に当てられており、明治期において、「境遇」は多分にの意味もかねていたが、大正後期にの意には「環境」が当てられるようになってからは、もっぱらの意味に限定されるようになった。

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