セイボリー(読み)せいぼりー(その他表記)savory

翻訳|savory

デジタル大辞泉 「セイボリー」の意味・読み・例文・類語

セイボリー(savory)

食前・食後やアフタヌーンティーに出される、甘くない食べ物

セイボリー(savory)

香辛料の一。南欧からイランにかけての原産のシソ科植物の葉。芳香があり、肉料理スープなどに用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セイボリー」の意味・わかりやすい解説

セイボリー
せいぼりー
savory
[学] Satureja hortensis L.

シソ科(APG分類:シソ科)の一年草。南ヨーロッパからイラン地域原産で、ハーブ(薬味草)として栽培される。茎は高さ15~20センチメートルで直立し、葉は対生し、へら状の披針(ひしん)形。7~8月に茎の上部の葉の付け根に、紫、朱赤または白色の小さな花を5~6個ずつ密生する。小さいが木状にみえるのでキダチハッカ(木立薄荷)の和名がある。全草にカルバクロールcarvacrolを主成分とする芳香があり、古代ローマ時代から利用されている。4~5月に種子を播(ま)き、随時摘み取って利用するほか、開花前に刈り取り、乾燥して貯蔵する。

[星川清親 2021年9月17日]

 小さな葉はやや脂(やに)臭さがあるが、ペパーのようなぴりっとした香りがあり、乾燥したもの、または粉末にしたものが香辛料に使われる。以前は駆風剤、去痰(きょたん)剤などの医薬品として用いられていたが、現在はほとんど料理用である。いんげん豆、えんどう豆などの豆料理、肉料理、鶏肉料理によくあい、ほかのハーブ・スパイス(香草系香辛料)と混ぜ合わせて鶏肉用調味料、スープ、卵、サラダ、ソースなどの香味づけに用いられる。

[齋藤 浩 2021年9月17日]


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