南欧(読み)ナンオウ(その他表記)Southern Europe

デジタル大辞泉 「南欧」の意味・読み・例文・類語

なん‐おう【南欧】

ヨーロッパ南部イタリアフランス南部・スペインポルトガルなどをさす。南ヨーロッパ

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精選版 日本国語大辞典 「南欧」の意味・読み・例文・類語

なん‐おう【南欧】

  1. ヨーロッパの南部。一般にポルトガル・スペイン・フランス南部・イタリア・ギリシア地域をいう。
    1. [初出の実例]「白日の目を射る海の光に南欧の天を憧れては、盛に奔放の情熱を説いて」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「南欧」の意味・わかりやすい解説

南欧
なんおう
Southern Europe

ヨーロッパの南部、すなわち南ヨーロッパのこと。もっとも一般的には、イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシアの各国と地中海島嶼(とうしょ)をさす。しかし統計入手上の煩雑を無視し地理的にのみ考えれば、アルプスとピレネーの南に位置する地中海・大西洋沿岸地方と島嶼をさし、旧ユーゴスラビア地域やアルバニアのアドリア海沿岸部、フランスの地中海沿岸地方も含まれる。この地方は、その大部分が新しい造山帯に含まれるので山地が比較的広く、平野は狭小なものが多い。火山もイタリアに数多く噴出する。夏は晴天が続いて暑く、冬は湿潤かつ温暖な地中海性気候が卓越する。そこで農業も灌漑(かんがい)可能な場所を除くと冬作物と多年生の果樹栽培に偏り、中世のアルプス以北に普及した三圃(さんぽ)式農業は、この地にほとんど発達しえなかった。住民の大多数はラテン民族でカトリック教徒が圧倒的である。ただし、ギリシアはギリシア正教徒が多い。

[久保田武]

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