セイヨウスグリ(読み)セイヨウスグリ(その他表記)Ribes uva-crispa; gooseberry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セイヨウスグリ」の意味・わかりやすい解説

セイヨウスグリ(西洋酸塊)
セイヨウスグリ
Ribes uva-crispa; gooseberry

ユキノシタ科の落葉低木で,ヨーロッパから北アフリカ,および西南アジアにかけて自生する。日本には明治初期に渡来し,各地で栽培されている。高さ 1m足らずでよく分枝し,葉腋に単一または3枝に分れたとげがある。葉はほぼ円形で浅く3~5裂し,縁にはあらい鋸歯がある。花は白色または淡緑色の小さな5弁花で,4~5月頃,葉腋に垂れ下がってつく。果実はスグリ類中最大で,径 1cm内外の球形になる。黄緑色に熟し芳香酸味があり,生食のほかジャムやゼリーにする。

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世界大百科事典(旧版)内のセイヨウスグリの言及

【スグリ】より

… スグリ類(グーズベリー)は約700年前にイギリスにもたらされてから栽培改良が始まったという。これはヨーロッパスグリ(セイヨウスグリ,オオスグリともいう)R.grossularia L.(イラスト)で,アメリカではアメリカスグリR.hirtellum Michx.をもとに栽培品種が育成された。前者はヨーロッパ大陸からカフカス,北アフリカに原生し,後者は北アメリカ分布種である。…

※「セイヨウスグリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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