セナツス・コンスルツム・ウルチムム(英語表記)senatus consultum ultimum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

セナツス・コンスルツム・ウルチムム
senatus consultum ultimum

古代ローマの元老院によって発せられた国家非常事態宣言 (戒厳令) 。国家の公敵征討のため法に拘束されずあらゆる手段を用いる権限政務官に与えるもの。本来「国家防衛に関する元老院議決」と呼ばれた。最初の例は G.グラックス (→グラックス兄弟 ) の改革運動に対して発せられ,以後 L.スラ (前 83) ,L.カチリナ (前 63) ,ユリウス・カエサル (前 49) らに対して出された。前 40年サルウィディエヌス・ルフスに対するものが最後。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android