そう病エピソード(読み)そうびょうえぴそーど

日本大百科全書(ニッポニカ) 「そう病エピソード」の意味・わかりやすい解説

そう病エピソード
そうびょうえぴそーど

そう状態が一定期間続いている病態。「エピソード病相)」とは「ある状態が持続している期間」という意味である。具体的には、(1)異常なほど高揚し開放的あるいは易怒的(いどてき)(怒りやすい、ちょっとしたことですぐ怒る)な気分と、異常な目的に基づいた行動やエネルギーが増す状態が、日常的にあるいは少なくとも1週間続いている場合、(2)自尊感情の高まりや多弁といった別の精神症状群七つのうち三つかそれ以上認められる場合、などに診断される。アメリカ精神医学会が作成する「精神疾患の診断と統計マニュアル第5版(DSM-5)」に定義されている。

 DSMにはそう病エピソードより症状の軽い軽そう病エピソードや、そう病エピソードの対極にある大うつ病エピソードなどの診断基準についても詳細に記されている。一般にそう病はそれ単独(単極性)でみられることもあるが、うつ状態も伴う双極性障害(そううつ病)であることが多い。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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