ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソニン」の意味・わかりやすい解説
ソニン(索尼)
ソニン
Sonin
[没]康煕6(1667)
中国,清初の名臣。諡は文忠。ヘシェリ (赫舎里) 氏出身で,父のショセ (碩色) のときハダから来降した正黄旗満州旗人。太祖,太宗に従い各地に転戦したが,特に満・漢・モンゴル語に通じていたので通訳としても重用された。順治1 (1644) 年に睿親王ドルゴン (多爾袞)に従い入閣したが,ドルゴンに加担しなかったとして爵位を下されたが,同8年に順治帝の親政で登用され,二等子の爵を与えられ内大臣兼議政大臣となり,内務府を総管した。順治帝没後,幼年の康煕帝が即位すると遺詔によってオボイ (鼇拝),スクサハ (蘇克薩哈),エビルン (遏必隆)とともに輔政の任についたが,満州時代からの勲臣の立場に立ち,明朝の制度を模倣した内閣,十三衙門などを国初の内三院,内務府に改めるなど国粋主義的政策を展開した。康煕6 (67) 年一等公を授けられたが,同年に病没した。その子にソンゴトゥ (索額図)がいる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報