ぞい(読み)ゾイ

デジタル大辞泉 「ぞい」の意味・読み・例文・類語

ぞ‐い

[連語]終助詞「ぞ」+終助詞「い」。近世語活用語終止形に付いて、単独の「ぞ」よりいくぶん柔らかい、聞き手への働きかけの気持ちを表す。終助詞「な」「なあ」「の」などを伴うこともある。
膽玉きもたまの小さいくせに、何で腹があらう―」〈滑・浮世床・初〉
わしかかが、いつ疫病で死んだ―な」〈滑・膝栗毛・七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ぞい」の意味・読み・例文・類語

ぞ‐い

(終助詞の「ぞ」と「い」とが重なったもの) この下にさらに感動の終助詞「な」「なあ」「の」などがつくこともある。単独の「ぞ」よりも聞き手への働きかけがいくぶんやわらかい。
※虎明本狂言・鈍太郎(室町末‐近世初)「なふそなたのなりは、ぶっきゃうや、何事ぞひなふ」
小鳥の巣(1910)〈鈴木三重吉〉上「ひひひ、あれはいいのぞい。私が何するのに置いたのぢゃけ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android