ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タキー・ザーデ」の意味・わかりやすい解説
タキー・ザーデ
Taqī Zādeh, Ḥasan
[没]1970
イランの政治家,文化人。タブリーズのイスラム聖職者の家に生れ,書店を開業。扱った外国の書物,新聞から外国の進歩を知り,啓蒙思想をいだく。 1904年ザカフカジエ,カイロに旅行し,05年帰国。国民議会の第1議会にタブリーズ商人組合代表として当選し,イランの改革を唱えたが,聖職者の保守派と対立した。またタブリーズ・アンジュマンを創設して,市民の武装を準備した。議会砲撃事件ではイギリス公館に逃れ,次いで国外に追放された。国外でイラン人民族運動家と接触し,また外国新聞にイラン立憲革命支持を訴えた。立憲制回復とともに帰国し,第2議会代議士となり,「デモクラート党」の党首となり,急進派を代表。レザー・シャー期に要職につき,第2次世界大戦後に上院議員に選出された。イラン文化史関係の著述が多い。
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