日本大百科全書(ニッポニカ) 「タスマニアクジラ」の意味・わかりやすい解説 タスマニアクジラたすまにあくじらTasmanian whale[学] Tasmacetus shepherdi 哺乳(ほにゅう)綱クジラ目アカボウクジラ科に属するハクジラ。海岸に死んで打ち上げられた数例の報告だけしかなく、それらの測定値は体長6~7メートルである。頭部は丸く、細くて長いくちばしが突出している。下顎(かがく)の先端に1対の円錐(えんすい)形の大きな歯があり、それに続いて17~29本の小さい歯が並ぶ。上顎にもそれよりわずかに少ない数の小歯があるのが特徴。背びれは鎌(かま)形で、体の3分の2後方に位置する。胸びれは幅が狭くて短い。南半球の温暖な海域に分布が限られている。[西脇昌治] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例