タチゴケ(読み)たちごけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タチゴケ」の意味・わかりやすい解説

タチゴケ
たちごけ
[学] Atrichum undulatum (Hedw.) Beauv.

コケ植物スギゴケ科の1種。半日陰地の湿土上に群生し、高さ2センチメートル内外で、濃い緑色を呈する。葉は細長い披針(ひしん)形で、長さ8ミリメートル前後、波状の横じわが多数ある。中肋(ちゅうろく)部以外は一層の細胞からできていて薄い。雌雄異株。蒴(さく)は円筒形で、長さ2~3センチメートルの柄(え)をもつ。蓋(ふた)(蘚蓋(せんがい))は細長い突起をもち、帽(ぼう)(蘚帽)は薄い膜質。北海道から九州にかけてみられ、苔庭(こけにわ)に植えられることが多い。

[井上 浩]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

春闘

春の時期に労働組合が一斉に賃上げ、労働条件の改善に関する交渉を行なうこと。欧米では、産業別に強力な労働組合が存在し、それらが労働条件改善への闘争を繰り広げて成果を得てきた。だが、日本では企業ごとに労働...

春闘の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android