【Ⅰ】広義にはタンニンともいう.【Ⅱ】m-ガロイル没食子酸(m-galloylgallic acid).C14H10O9(322.23).可溶性タンニンの加水分解により得られる,没食子酸2分子からなるエステル.白色の結晶.融点285 ℃.苦味を有し,タンニンと同様にコロイド溶液を沈殿させる.収れん剤,止血剤,インキの製造などに用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
…ウルシ科ヌルデ属Rhus樹木の葉の付け根にできる虫こぶを乾かしたもの。タンニン酸の原料である。ヌルデシロアブラムシの幼虫などが寄生するときつけた傷および樹幹内で生育する幼虫の運動などの刺激により,それを取り囲む樹木の組織が肥大し,変質して虫こぶとなる。…
…浸透性が低いため細胞の表面にのみ作用し,そのため細胞膜の透過性は減少するが,細胞自体は破壊されない。タンニン酸,次硝酸ビスマス,次没食子酸ビスマス,プロテイン銀などがある。下痢止め,止血,防腐,鎮痛の作用がある。…
※「タンニン酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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