ダーリングトニア(読み)だーりんぐとにあ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダーリングトニア」の意味・わかりやすい解説

ダーリングトニア
だーりんぐとにあ
[学] Darlingtonia californica Torr.

サラセニア科(APG分類:サラセニア科)ダーリングトニア属1属1種の多年生食虫植物。アメリカ、カリフォルニア州中北部からオレゴン州南西部の標高600~1800メートルの湿地に自生する。根茎は短く、横にはい、その先に、毎年新しい瓶子(へいし)(口の細長い瓶)状の捕虫葉を4、5枚叢生(そうせい)する。捕虫葉は高さ12~15センチメートル、筒状でほぼ180度ねじれて立ち上がり、筒の上端が帽子状に膨らんで、中央部が2片に分かれてひげ状に伸び、コブラが鎌首(かまくび)をもたげた姿に似ている。口の周りの蜜腺(みつせん)に誘われて虫が入る。4月上~中旬(自生地では5~7月)、30~70センチメートルの花茎の先に、径5センチメートルで栗(くり)色の提灯(ちょうちん)形の5弁花を垂下して開く。和名ランチュウソウ

[植村猶行 2021年4月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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