チオナフテン(読み)ちおなふてん(その他表記)thionaphthene

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チオナフテン」の意味・わかりやすい解説

チオナフテン
ちおなふてん
thionaphthene

環内に硫黄(いおう)をもつ縮合複素環式化合物の一つ。クマロンの酸素原子を硫黄で置き換えた構造をもつ。ベンゾ[b]チオフェンともいう。無色の低融点固体で、ナフタレンに似たにおいをもつ。水には溶けないが、エーテルベンゼンなどの有機溶媒にはよく溶ける。チオフェン環とベンゼン環が縮合した構造をもち、オキシチオナフテンおよびチオインジゴ色素の基本骨格をなしている。

[廣田 穰]


チオナフテン(データノート)
ちおなふてんでーたのーと

チオナフテン

 分子式 C8H6S
 分子量 134.2
 融点  32℃
 沸点  221~222℃
 比重  1.165(測定温度20℃)
 屈折率 (n) 1.6374

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「チオナフテン」の解説

チオナフテン
チオナフテン
thionaphthene

ベンゾ[b]チオフェン

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チオナフテン」の意味・わかりやすい解説

チオナフテン

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