チガ族(読み)チガぞく(その他表記)Chiga; Kiga

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チガ族」の意味・わかりやすい解説

チガ族
チガぞく
Chiga; Kiga

ウガンダ西南部およびルワンダ北部に住むバンツー語系の一民族で,人口約 120万。周辺のアンコーレ族トロ族ニョロ族共通の言語を話す。 180以上の父系氏族に分れ,ある種の食物と通婚のタブーを守る。亜氏族ごとに村をつくり,一夫多妻婚を行う。家長権力は強大である。村以上の政治単位はなく,ルワンダ人などの侵攻には氏族の長老の指揮下に戦った。海抜 2000mの山岳地帯でひえ,豆,もろこしを植え,やぎと羊を飼う。 1910年代にイギリス支配に反抗し,数千人の犠牲者を出して鎮圧された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のチガ族の言及

【ウガンダ】より

…【中村 和郎】
[住民,社会]
 国名が〈ガンダ族の国〉に由来するように,ガンダ族が最大の人口(1983年で17.8%)を持つ。ついでテソ族(8.9%),アンコーレ族(8.2%),ソガ族(8.2%),ギス族(7.2%),チガ族(6.8%),ランゴ族(6.0%)などが有力である。 ウガンダの住民構成は,さまざまな種族の移住の歴史により複雑になっている。…

※「チガ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android