チグリン酸(読み)チグリンサン

化学辞典 第2版 「チグリン酸」の解説

チグリン酸
チグリンサン
tiglic acid

(E)-2-methyl-2-butenoic acid.C5H8O2(100.11).アンゲリカ酸立体異性体.グリセリドとしてクロトン油中に,またブチルエステルとしてローマカミツレ花の精油中に含まれる.メチルマロン酸パラアルデヒドとの反応(縮合脱炭酸),およびα-ヒドロキシ-α-メチル酪酸の脱水によって得られる.無色の柱状結晶.融点63.5~64 ℃,沸点198.5 ℃,95.0~96 ℃(1.5 kPa).0.9641.1.4342.pKa 4.96(18 ℃).熱水,アルコール類,エーテルに可溶.香気をもつ.皮膚の刺激性がある.[CAS 80-59-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android