チャコ州(読み)チャコ(その他表記)Chaco

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャコ州」の意味・わかりやすい解説

チャコ〔州〕
チャコ
Chaco

アルゼンチン北東部の州。州都レシステンシアグランチャコと呼ばれる大平原の南部を占める州で,北はベルメホ川,東はパラグアイパラナ川によってかぎられる。ほぼ全域が低木林に覆われた沖積平野で,ところどころに草原や湿地帯が広がる。排水の悪い低地であるため,夏の雨季には広範囲にわたる地域が洪水に見舞われ,乾季には干魃に悩まされる。このような気候条件と相まって,大市場から遠く離れ,輸送手段も不足していたため発展は遅れたが,森林地帯の開発が進み,ケブラチョ(タンニン原木)の伐採が盛んになり,またアルゼンチン有数の綿作地帯として発展。そのほかトウモロコシ,ヒマワリ,タバコなどの栽培や牧畜が行なわれる。州都から西に延びるチャコ横断鉄道を中心に鉄道・道路網も広がりつつあり,グランチャコでは最も人口密度が高い地域となっている。面積 9万9633km2。人口 98万4446(2001)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android