チリマツ(その他表記)Araucaria araucana; monkey puzzle

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チリマツ」の意味・わかりやすい解説

チリマツ
Araucaria araucana; monkey puzzle

ナンヨウスギ科針葉樹チリアルゼンチンの国境地帯などアンデス山地の南部に限られて生育する。高さ 20~30mの高木で鋭い剣状の葉を密に,螺旋状につけ,よく分枝して大きな樹冠をつくる。雌雄異株で,雄花は長さ 20cmほどの楕円体をなし,雌花は径 10cmほどのほぼ球形球果 (松かさ) をつくる。化石としては中生代に広い分布をもっていたことが知られている。

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世界大百科事典(旧版)内のチリマツの言及

【ナンヨウスギ】より

…イギリスのジュラ紀,日本の白亜紀には,コルンベア型とエウタクタ型の両方のナンヨウスギが混在していた証拠がある。 チリマツA.araucana (Molina) K.Koch.(英名monkey puzzle)(イラスト)はパタゴニア地方のアンデス山系に分布し,広卵状のかたい葉をもつ。南アメリカにはもう1種パラナマツA.angustifolia (Bert.) O.Kuntz.(英名Parana pine)がアルゼンチン北部からブラジル南部にかけて分布し,広披針形の葉をもつ。…

※「チリマツ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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