フランスの作家モーリヤックの長編小説。1927年発表。主人公テレーズは、夫ベルナールの常用薬中の砒素(ひそ)の分量を徐々に増やしてその命を危険にさらした女である。結婚とは財産を統合して後継ぎをつくることとしか考えない夫や家族に代表される日々の生活に、耐えがたい窒息感――恐怖を覚えたからだった。この「犯行」は未遂に終わり、体面を重んじる一族の工作によって事件は不起訴となる。しかし、彼女は引き続き人里離れた別荘に閉じこもり、のちにパリに放免されるまでの半年間、自分の犯した行為とのみ向き合って、闇夜(やみよ)にも似た生活を送らなければならなかった。続編は『夜の終り』(1935)。
[中島公子]
『杉捷夫訳『テレーズ・デスケイルゥ』(新潮文庫)』
《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...
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