日本大百科全書(ニッポニカ) 「ディヤング」の意味・わかりやすい解説
ディヤング
でぃやんぐ
Meindert De Jong
(1906―1991)
オランダ生まれのアメリカの児童文学作家。オランダの寒村に幸運の鳥コウノトリを呼び寄せる努力をする子供たちの物語『コウノトリと6人の子どもたち』(1954)でニューベリー賞を受賞。『ぼくの黒うさぎシャデラク』(1953)は、子供とペットの物語の最高傑作といわれる。子供の普遍的心理と行動を適確にとらえ、それを簡明精確な詩的雰囲気のある文体で表現した。生命の歓喜をうたった『丘はうたう』(1962)も名高い。全米図書賞を受賞した『ペパーミント通りからの旅』(1968)など多くの作品がある。1962年国際アンデルセン大賞を受賞。
[神宮輝夫]
『中村妙子訳『ぼくの黒うさぎシャデラク』(1965・偕成社)』▽『中山知子訳『白ネコのぼうけん旅行』(1966・偕成社)』▽『白木茂訳『いぬがやってきた』(1969・講談社)』▽『高杉一郎訳『しあわせをもってくるあひる』(1969・講談社)』▽『中村妙子訳『六十人のおとうさんの家』(1971・講談社)』▽『足沢良子訳『ペパーミント通りからの旅』(1978・講談社)』▽『脇明子訳『丘はうたう』(1981・福音館書店)』▽『遠藤寿子訳『びりっかすの子ねこ』(1985・偕成社)』▽『遠藤寿子訳『コウノトリと6人の子どもたち』(岩波少年文庫)』