トランスポート層(読み)とらんすぽーとそう

ASCII.jpデジタル用語辞典 「トランスポート層」の解説

トランスポート層

OSI参照モデルにおいて、プログラム同士がエンドツーエンド(end-to-end)で通信するための機能を提供する層。ここでいう「エンド」とは、ホスト上で動作している個々アプリケーションを指す。なお、トランスポート層はOSI参照モデルでは4層目に位置するが、TCP/IPの4階層モデルでは3層目となる。名称役割は変わらない。通常、1台のホストには複数のアプリケーションが動作しているが、もしホストツーホストの通信にしか対応していなかったら、ホストの中で一度に通信できるアプリケーションは1つだけに制限されてしまう。そのため、そのホストの「どの」アプリケーションと通信をするかを区別し、複数のアプリケーションが別々に通信できるようにする仕組みを提供するのがトランスポート層の基本的な役割である。「通信するのはどのアプリケーションか」を識別するための仕組みを、トランスポート層が提供する。トランスポート層の代表的なプロトコルはTCPとUDPで、アプリケーションを識別するために「ポート番号」を利用する。このほか、トランスポート層では信頼性の確保フロー制御といった仕組みも提供される。

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