トリフェニルメタン染料(読み)トリフェニルメタンせんりょう(その他表記)triphenylmethane dye

改訂新版 世界大百科事典 「トリフェニルメタン染料」の意味・わかりやすい解説

トリフェニルメタン染料 (トリフェニルメタンせんりょう)
triphenylmethane dye

塩基性染料一種で,その分子構造はメタンを中心として3個の芳香族アミン(複素環も含めて)が点対称のような形で連なっている。また塩基性染料であるため,一般には分子内の1個のアミノ基カチオン陽電荷)となっているのが普通であるが,スルホン酸基をもつアニオン型の酸性染料もある。歴史的には1856年W.H.パーキンが最初に発見したモーブなる染料もこの近縁とみられるので非常に古い。色が鮮明で濃色の反面染色堅牢度が低いのが特徴であったが,塩基性染料のあるものはアクリル繊維を美麗に染め,また耐光性も高いことが見いだされた。現在のカチオン染料元祖とみることもできる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 新井

フランスのパリで開催されるテニスの国際大会。1891年創設。ウィンブルドンテニス大会、全豪オープン、全米オープンとともに世界四大テニス選手権大会の一。四大会では唯一クレーコートで行われる。飛行家ローラ...

全仏オープンの用語解説を読む