トリプラ(読み)とりぷら(英語表記)Tripura

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トリプラ」の意味・わかりやすい解説

トリプラ
とりぷら
Tripura

インド東部の州。北東部はアッサム州に接し、その他はバングラデシュに囲まれる。面積1万0486平方キロメートル、人口319万1168(2001)、367万3917(2011センサス)。州都アガルタラ。1300年間にわたって繁栄したトリプラ藩王国の地で、同王国は18世紀ころから衰退し、1949年にインドに併合された。1956年に中央政府直轄地区、1972年に州となった。農耕地が総面積の24%を占め、低地では米、ジュート、ゴム、丘陵地ではワタ、茶を産する。総面積の55%を占める森林地帯のうち8%は原生林で覆われており、内陸平原や丘陵地では大規模な移動耕作がみられる。先住民はモンゴロイド系のトリプラ人、主要言語はベンガル語で、人口の70%はヒンドゥー教徒である。近年バングラデシュからの移住者が増大し社会問題化している。州都アガルタラとコルカタカルカッタ)の間に定期航空便がある。

米田 巌]

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