ドブロフスキー(その他表記)Josef Dobrovský

改訂新版 世界大百科事典 「ドブロフスキー」の意味・わかりやすい解説

ドブロフスキー
Josef Dobrovský
生没年:1753-1829

ハンガリー生れのチェコ人司祭で,学問的なスラブ言語学の創始者。南ボヘミアのクラトビでチェコ語を,プラハ神学哲学を学ぶ。ノスティツ伯の援助スラブ学の研究に専念し,チェコ民族の文化的覚醒に大いに貢献した。《チェコ語と文学の歴史》(1792),《チェコ語文法》(1809)によって農民語となっていたチェコ語を文章語に高め,《古代スラブ語基礎》(1822)では古代スラブ語をスラブ文明に共通する特徴として位置づけた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドブロフスキー」の意味・わかりやすい解説

ドブロフスキー
Dobrovský, Josef

[生]1753.8.17. ジャルマト
[没]1829.1.6. ブルノ
ハンガリー生れの言語学者。スラブ語派の諸言語の比較研究を行い,その基礎を築いた一人。『古代スラブ語文法』 Institutiones linguae slavicae dialecti veteris (1822) などの著書がある。また,チェコ語の文法や歴史を著わして,チェコ語の近代化に貢献した。

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世界大百科事典(旧版)内のドブロフスキーの言及

【スラブ学】より

…すなわち,9世紀後半にモラビアに布教したキュリロスメトディオス兄弟が案出した最古のスラブ文字(グラゴール文字と呼ばれる)とその言語(古代教会スラブ語)の研究であり,この分野は現在ではキリロメトディアナCyrillomethodianaの名称で呼ばれている。初期の代表的なスラブ文献学者は,チェコのドブロフスキー,スロベニアのコピタル,ロシアのボストーコフAleksandr Khristoforovich Vostokov(1781‐1864)である。 スラブ学の研究が本格化するのは19世紀前半からである。…

【チェコスロバキア】より

…1918年から92年まで続いた中欧の共和国。国名通称はチェコ語,スロバキア語ともČeskoslovensko。1920‐38年,1945‐60年の正式国名は〈チェコスロバキア共和国Českoslovká republika〉。1948年以後は社会主義体制をとり,60年からの正式国名は〈チェコスロバキア社会主義共和国Československá Socialistická republika〉。1969年よりチェコ社会主義共和国とスロバキア社会主義共和国の連邦制に移行したが,89年の〈東欧革命〉の進行過程で両共和国で連邦制の見直しが図られ,正式国名を〈チェコおよびスロバキア連邦共和国Česká a Slovenská Federativní Republika〉に変更した。…

※「ドブロフスキー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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