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近代化 きんだいか modernization

翻訳|modernization

6件 の用語解説(近代化の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

近代化
きんだいか
modernization

歴史の一段階としての「近代」への移行の過程を,その特徴においてとらえる説明概念。アメリカヨーロッパでは,もともと近代化という概念は,「工業化」や「都市化」とほとんど同じ意味に用いられてきた。

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デジタル大辞泉の解説

きんだい‐か〔‐クワ〕【近代化】

[名](スル)封建的なものを排して、物事を科学的、合理的に行うようにすること。産業化・資本主義化・民主化などの視点からとらえられる。「近代化の波」「近代化された設備」

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百科事典マイペディアの解説

近代化【きんだいか】

英語ではmodernization。前近代社会から近代社会への移行のことだが,その内容と価値づけは論者によって多様である。ふつう,資本主義化あるいは産業化,国民国家の成立や官僚組織の出現,合理化などが含まれるが,それは,欧米の植民地主義の脅威のもとで〈上からの近代化〉を目ざした国々においては,第2次大戦後の第三世界諸国も含めて,官僚エリート層によって到達すべき目標として積極的に価値づけられた。
→関連項目構造的暴力

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世界大百科事典 第2版の解説

きんだいか【近代化】

元来,近代化modernizationは,伝統社会や封建社会などの前近代社会から近代社会への移行やそれに伴う社会・文化諸領域での変化を指し示す形容詞として,西欧社会でも古くから使用されてきた中立的な概念にすぎない。そこに価値的な意味合いがこめられるとしても,それはモダニズムなどということばなどと重なって〈当世風に〉変えるというほどの意味しかもたされていない。 しかし“西洋の衝撃”の下に,それに追い着き追い越すべく〈上からの近代化〉政策が採られた後発諸国においては,このことばは独特な意味内容をもつものとして発達した。

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大辞林 第三版の解説

きんだいか【近代化】

( 名 ) スル
社会的諸関係や人間の価値観・行動が、封建的な因習・様式などを脱して合理的・科学的・民主的になること。 「 -された工場」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

近代化
きんだいか
modernization

きわめて包括的な概念でさまざまな意味内容を伴っている。たとえば、農業の近代化、中小企業の近代化、労使関係の近代化、政党の近代化、日本の近代化などというときに、その意味内容はかならずしも同じではない。農業の場合は農業生産の機械化や合理的な経済計算に基づく農業経営が、中小企業の場合には生産工程の機械化による経営合理化が、労使関係の場合には前期的、身分的上下関係から自由で対等なパートナーシップへの移行が、政党の場合には資金の調達や人的つながりの合理化による機構や運営の整備、充実が、日本社会全体の場合には遅れた共同体的諸関係からの脱皮による生活の仕方やものの考え方の変革、つまり、市民社会や市民的人間の形成あるいは日本の西欧化といったことが意味される。しかし、意味内容の多様性にもかかわらず、政治、経済、文化などの社会生活の機能的諸分野やそれらをひっくるめた社会全体およびそこで生活する人間の意識や行動が合理的、計画的、機能的、組織的な性質を強めていく過程が近代化であると考えてよい。その際に、近代化には二つの意味があって、一つには、(近代西欧というように)時間と場所を限定された歴史的個体としての近代社会(および近代人)の形成過程を示すのに用いられ、二つには、ひとたび形成された近代西欧社会に特有な(合理的生活原理の浸透した)状態を時間的、場所的限定から切り離して普遍的近代としてとらえ直し、非近代的または前近代的な状態から普遍近代的な状態に到達する移行過程を示すのに用いられる。近代化という場合には、普通には後者の意味で用いられることが多い。[濱嶋 朗]

歴史的近代化と普遍的近代化

歴史的な意味での近代化(近代社会の成立過程)は、中世封建社会から近代資本主義社会への移行過程を意味する。封建制から資本主義へという意味での近代化は、おもに経済の分野における近代化であって、産業資本の形成と展開を基軸にする歴史過程を意味し、小商品生産者(中産的生産者層)が局地的市場圏を拠点として領主や商人資本による収奪を排し、封建的土地所有と共同体的諸関係を打破し、都市の商工業を制圧して、民富(産業資本)の形成と全機構的展開を実現した過程である。この過程は広義には産業化、狭義には資本主義化の過程であるが、それは経済の分野の近代化に限定されず、それに付随して広く政治、社会、文化の近代化をもたらした。
 ただし、近代化の過程は歴史的にも地域的にもきわめて多様であって、経済の近代化が政治や文化の近代化に先導される場合も少なくない。たとえば、イギリスでは市民革命(ブルジョア革命。政治構造のブルジョア的変革)が産業革命(産業の近代化)に1世紀ほど先行したし、またそれは宗教改革に由来する精神の近代化に支えられていた(なお、たとえば、日本などの後発諸国では先進技術などの導入による産業化が優先され、外面的な文物や制度の導入・模倣がなされたが、古い共同体的諸関係や価値体系が温存されたため、政治・社会の近代化は不徹底に終わるか、形骸(けいがい)化するに留まり、産業の近代化が政治・社会の近代化に先行した)。マックス・ウェーバーが唱えたように、産業資本の全機構的展開を担う主体的推進力は、プロテスタンティズムの倫理を骨肉化して自己の合理的、世俗内的禁欲倫理とし、これによって生活を合理的に規制し、勤労節約によって拡大再生産と資本蓄積を可能にした中産的生産者層であった。また同時に、精神的に自立し自覚した人間を変革主体とすることによって、対等同格の同市民関係(市民社会)やその政治的表現である近代民主制が確立したのである。このように、近代西欧社会は宗教改革、市民革命、産業革命の産物として成立した歴史的個体であり、合理的な生活原理によって隅々まで貫かれた世界である。ウェーバーはこれを、最高度の形式合理性(とくに合理的技術と合理的組織=官僚制bureaucracy)によって彩られた世界であるとみた。
 これに対し、普遍的、抽象的な意味での近代化の場合は、歴史的個体としての近代西欧社会をモデルとしながらも、近代西欧という時間的、場所的限定を離れて、それに固有な政治、経済、文化(精神)構造の諸特質を抽出し、これを普遍的近代として再構成することによって、どの時代どの地域にも当てはまるような概念に変質を遂げる。産業革命に由来する合理的な経済機構(合理的経営資本主義)、市民革命に由来する政治形態としての民主主義、宗教改革に由来する人間類型としての自律的、自覚的個人は、もともと近代西欧社会に固有の現象であるのに、歴史を超え体制を超えた普遍的典型としての近代社会の構成要素となる。封建制から資本主義への歴史的移行過程ではなくて、未開から文明へ、前近代から近代への推移として近代化が現れる。確かに、資本主義がつくりだした高度の生産、分業、交通のシステムまたは合理的な技術、機械、組織は、それ自体歴史や体制の違いを超えた必然性であるから、それらは歴史貫通的に、また体制の別なく通用する。政治形態としての民主主義、社会形態としての都市的生活様式、文化形態としてのマス・コミュニケーション、教育の普及なども、近代的生活条件の一環である限り、それ自体として普遍性をもち、価値的に望ましいものと目される。
 こうして、西欧、非西欧を問わず、先進国、開発途上国の別なく、また資本主義、社会主義を超えて、あらゆる社会が社会変動の結果として早晩到達すべき最終目標が近代であり、そこに至る普遍的社会過程が近代化である、とされるのである。その場合、近代化とは以上にあげた諸要素の変化を含む包括概念であり、それ自体としては内容空疎な変動過程であるから、その実質は科学、技術の進歩を起動力とし大量生産と大量消費をもたらす工業化(または産業化)industrialization、それに伴って産業の中心地への人口の移動、集中、集積(=都市の形成)を引き起こし、生活様式の変化を招く都市化urbanizationその他の変動過程によって担われることになる。そこで、近代化とは、工業化を基礎過程とし、都市化(都市の形成と都市的生活様式の一般化)やその他の社会文化的変化(交通・通信の発達、マス・コミュニケーションの浸透、教育の普及など)を伴い、農業社会から工業(産業)社会へ、農村的社会から都市的社会へ、伝統的社会から近代的社会へ、身分的社会から契約的社会へ推移することを表すわけである。
 こうして、工業化は機械生産の導入による産業構造の高度化だけにとどまらず、政治、経済、社会、文化全体および人間の生活構造の根本的な変動を引き起こしながら、最終的には共通した性格をもつ産業社会へ到達することになる。この点を力説したのがロストウの経済発展段階説である。それによると、停滞的農業社会がしだいに工業化の準備を整え、産業革命を契機として離陸take-offを達成し、軽工業から重工業への移行を完了したのちに高度産業社会に突入していく過程は、伝統的社会→先行条件期→離陸期→成熟への前進期→高度大衆消費時代の5段階に区分される。最終段階の高度大衆消費時代では、重点は生産から消費、レジャー、福祉の問題に移り、耐久消費財の普及、労働力構成の変化、都市化の進展、などによって特徴づけられ、その点では先進産業社会は資本主義、社会主義といった社会体制のいかんを問わず類似した状態にたどり着く、と主張される。[濱嶋 朗]

近代化論の系譜と性格

ロストウに代表される近代化論は、前近代から近代という2段階を大きく区分し、体制の別なく高度産業社会としては類似した状態に収斂(しゅうれん)するという独特の歴史観ないしは世界観をもち、とりわけマルクス主義への対抗という点で、ある種のイデオロギー的役割を果たしてきた。この種の史観は、古くは未開と文明を区別して富裕の体制としての市民社会を手放しで謳歌(おうか)したアダム・スミス、産業化を社会進歩の至上命令とみなし、産業主義に基づいて社会の組織化と人間精神の改造を目ざしたサン・シモンなどの立場にもみられるが、とくに古典的社会学では社会の変動方向を前近代社会から近代社会という二分法ないし二段階論的発想で定式化し、この方向を進歩または進化として肯定的に評価してきた。たとえば、メーンの「身分から契約へ」という図式に沿って、スペンサーは軍事型社会(身分的支配、集権的統制、強制的協働を特徴とする原始社会)から産業型社会(自由な契約、分権化、自発的協働によって特徴づけられる近代社会)への社会進化の過程を賛美した。テンニエスはゲマインシャフト(感情融合の共同社会)からゲゼルシャフト(利害打算で結び付いた利益社会)への変動方向を説き、またデュルケームは機械的連帯(没個性的な成員間の類似に基づく連帯)から有機的連帯(個性化した成員間の分業に基づく連帯)への発展図式を提示した。近代化とは、デュルケームの場合、人間がますます自律化し個性化する半面において、相互にますます緊密に依存し補完しあう分業と連帯の拡大、深化の過程にほかならなかった。
 若干の例外を除き、古典的社会学の発展図式では、近代化はより望ましい状態、より価値ある状態への進歩または発展として産業主義の立場から評価され、肯定されてきたといってよい。このような立場は、第二次世界大戦後の国際情勢(社会主義と資本主義の冷戦と平和共存、南北問題とくに開発途上地域の開発問題、日本の急激な近代化の成功など)を背景に、資本主義体制の擁護とヘゲモニーの維持を目ざす世界戦略の一環として、新たな装いのもとに登場してきた。これが近代化論である。それは、戦後のアメリカ(西側諸国)の世界戦略を理論的、実践的に正当づける目的で編み出された社会変動論の一種であり、産業主義の論理と社会発展論に立脚し、社会主義国家群の形成と第三世界の台頭に即応して従来の西欧中心主義的歴史観に若干の修正を加え、かつ唯物史観に挑戦して社会主義に対抗しようとする新型の理論であるといわれてきた。おもに社会主義陣営側からの批判点を羅列すれば、
(1)資本主義も社会主義も、それが機械化された工場生産を軸とする巨大な分業、交通システムである限り、これを一括して産業社会に含め、資本主義から社会主義への移行、階級闘争の激化、国家の死滅などを否定していること
(2)技術進歩による生産性の向上、経済の繁栄、富裕化を高く評価し、高度産業社会としての資本主義の現状を美化していること
(3)産業化の進展に伴い両体制は類似した状態に到達するから、体制変革(革命)は無意味であるとしていること
などの論点があげられていた。[濱嶋 朗]

近代化(論)の限界と脱近代への動き

しかし、ロストウらの近代化論に対するこのような批判点の多くは、ソ連・東欧諸国における社会主義の全面的崩壊により説得力を失った。資本主義的近代化は今日、地球大の規模で拡大、浸透し(グローバリゼーションglobalization)、先進諸国ではその極みに達しつつある。大量生産と大量消費を支える合理化・組織化・管理化・情報化・都市化の進行は、歴史上かつてない物質的繁栄をもたらし、人々の生活を快適なものにしたが、その反面かえって人間を疎外し、抑圧するという逆説的状況を生み出した。こうした状況に対しては、すでに1960年代の末ごろからとくに若い世代の間に脱文明・脱管理・脱都会を志向する文化運動としての対抗文化(カウンター・カルチャーcounter culture)が巻き起こったが、人間らしい生き方(新しいライフスタイル)を求める動きは、80年代以降世代を超えて広まり、感性を重んじ、生きがいや自己実現を追求する傾向が顕著になった。それはときとして反近代・反主知主義の感情に支えられて前近代・伝統への回帰を志向し、精神の退廃に堕しかねない面もあるが、近代の限界を突き破って新しい価値や意味を創造し、生活世界の質的充実・向上を目ざす脱近代(ポストモダン)の動きが目だつようになっている。
 他方、ロストウらの発展段階説は、欧米先進諸国の資本主義的近代化に注目するあまり、この種の近代化が第三世界など低開発地域を巻きこみ、その犠牲の上に可能であったという事実、また現にそうであることを見逃している。たしかにソ連・東欧諸国の全面的崩壊は資本主義の勝利を意味したが、それを可能にしたのは先進諸国による開発途上国の支配と収奪(逆にいえば後者の前者への従属)にほかならなかった。この見地は1960年代なかば以降の従属理論において展開され、のちにアメリカの社会学者ウォーラーステインImmanuel Wallerstein(1930― )の世界システム論に引き継がれた。彼によると、世界システムworld systemとしての資本主義世界経済は、利潤極大化を目ざす市場的生産のために成立した世界的分業体制であり、この分業体制のなかで中心または中核をなす欧米先進諸国と、周辺または辺境をなす第三世界および両者の中間にたつ半周辺、といった諸地域の重層的な依存と収奪の関係がみられる。資本主義的近代化ないし資本主義世界経済の存立は、これらの地域の不均等発展、とりわけ周辺地域が低開発のまま安い食糧や原材料を供給するように従属関係(したがって不等価交換)が維持され温存されることに依存している。周辺地域の低開発状態は中核地域による剰余の収奪の結果であり、資本主義的近代化が必然的にもたらした歴史的産物にほかならない、というわけである。
 現代の開発問題は、中心地域(欧米先進諸国)による周辺地域(第三世界などの開発途上国)の収奪を実質的内容とする資本主義的近代化にあるが、とりわけ1980年代以降、主として東南アジア、ラテンアメリカの一部などで急速な工業化が進み、いわゆるNIES(新興工業経済地域)の近代化がにわかにクローズアップされるようになった。これらの地域は周辺から半周辺の地位へと目覚ましい発展を遂げたわけであるが、半周辺は中心(中核)に収奪されながらも周辺を収奪するという中間的媒介項であると同時に、資本主義世界経済のなかである程度の自己維持的成長を遂げた点で注目される。[濱嶋 朗]
『M・ウィーナー編、上林良一・竹前栄治訳『近代化の理論』(1968・法政大学出版局) ▽J・T・ダンロップ、F・H・ハービソン他著、川田寿訳『インダストリアリズム』(1963・東洋経済新報社) ▽富永健一著『社会変動の理論』(1965・岩波書店) ▽R・N・ベラー著、堀一郎・池田昭訳『日本近代化と宗教倫理』(1962・未来社) ▽W・W・ロストウ著、木村健康・久保まち子・村上泰亮訳『増補 経済成長の諸段階』(1974・ダイヤモンド社) ▽I・ウォーラーステイン著、川北稔訳『近代世界システム』(1981・岩波書店) ▽I・ウォーラーステイン著、藤瀬浩司他訳『資本主義世界経済』(1987・名古屋大学出版会) ▽I・ウォーラーステイン著、川北稔訳『史的システムとしての資本主義』(1985・岩波書店) ▽A・ギデンズ著、松尾精文・小幡正敏訳『近代とはいかなる時代か?――モダニティの帰結』(1993・而立書房) ▽三上剛史著『ポスト近代の社会学』(1993・世界思想社) ▽千石好郎編『モダンとポストモダン――現代社会学からの接近』(1994・法律文化社)』

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世界大百科事典内の近代化の言及

【革命】より

…通常は両方が混在している。
[近代化の2類型と意識革命]
 さまざまな生活分野の革命は相互に影響しあい複雑に進展していく。概していえば,主として内発的に諸革命を遂行して近代化してきた先進国の場合と,第三世界にみられるように,外圧の下で急速に近代化を達成しようとしている発展途上国の場合とでは,諸革命の相互の関係は異なっている。…

【近代主義】より

… ところで,戦後間もなく始まるイデオロギー的冷戦構造のなかで,正当化原理の彫琢と補強を付託されたアメリカの社会科学者もまた,近代の再定義に取り組むことになった。いわゆる〈近代化〉論の展開がそれである。これまであいまいで無規定だった近代化の測定基準や指標を科学的に明細化するという意図のもとに進められたこの努力は,一見,国際比較のための安定化し標準化された尺度を提出したかにみえた。…

【宗教改革】より

…【栗山 義信】
[宗教改革と近代世界]
 宗教改革運動は,文化の領域におけるルネサンス運動とさまざまにからみ合いつつ,近代ヨーロッパの形成に大きな役割を演じた。ナショナリズムと結びつく聖書国語訳の普及や,〈万人祭司主義〉に対応する聖職者の身分的特権の否認,修道院制の廃止と教会財産の接収,俗人信徒の職業労働の宗教的評価,〈良心〉の自律性に示される個人主義などは,それぞれの意味で,生活諸分野の近代化の推進力となった。しかし,〈政教分離〉ないし〈信教の自由〉の実現という点では,ルター派,カルバン派を問わず,統治権力や領域主義と結びつき体制化した正統プロテスタント教会は,さしあたりその障害となり,宗教戦争や〈魔女狩り〉の激発に力を貸した。…

【政治発展論】より

…第2次大戦後の世界は,西欧近代の理念を全世界に拡大し定着し,それに向けて限りなく近代化していくことで人間の世界を完成することを起点とした。さらに,その完成への過程は民主主義によって実践される,ということが前提とされていた。…

【世界政治】より

…この不平等性を生み出した要因は多々あるが,歴史的な発展と変動という観点からみた場合にきわめて重要なのは,各国・各社会の間の経済発展の不平等性である。一般的にいわゆる〈近代化〉の過程は,国内での,またそれ以上に国家間・社会間の,経済的不平等の増大の過程である。そして国家間・社会間の経済的不平等を規定する要因は,ある社会が,いつ,いかなる条件の下に,自生的・持続的な資本形成を開始したかという点に深く関連する。…

【日本社会論】より

…先端技術の開発も盛んであり,優れた商品を大量に輸出しており,今やニューメディアの発展とともに,世界に先駆けて高度情報社会に突入しようとしている。 このような日本社会の現状は,江戸時代から培われてきた社会文化的な潜勢力の顕在化と解しうるが,開国後,主として欧米との接触をとおして達成した近代化の成果とみることもできる。さらに,明治維新および第2次大戦敗北後の民主化改革による大きな社会変動がもたらしたものともいえる。…

【東アジア】より

…朝鮮の場合は,その開国をめぐる紛糾にイギリス,ロシア,フランス,アメリカ,さらに日本,清国も加わり,結局,1876年に日本と結んだ日朝修好条規を通じて,朝鮮も不平等条約の網に加えられた。
[近代化の構図]
 西洋列強の進出に対抗するため,より直接的には,この不平等条約を解消するために,開国後の東アジア各国は,西洋を模範とする近代化の事業を開始した。それにもっとも早く成功したのが日本であった(1911年に関税自主権を回復)。…

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