ドル地域(読み)どるちいき(その他表記)dollar area

翻訳|dollar area

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドル地域」の意味・わかりやすい解説

ドル地域
どるちいき
dollar area

第二次世界大戦前から戦後にかけて、自国通貨をドルにリンクし、対外取引の多くをドル建てで行った国々の集団をいい、ポンド地域スターリング地域)と区別した。その範囲はポンド地域ほど明確ではなかったが、アメリカカナダメキシコフィリピンのほか多くの中南米諸国を含んでいた。それら多くの諸国は為替(かわせ)管理を行わない硬貨圏を形成していたが、1958年の西ヨーロッパ主要通貨の交換性回復などの自由化により、その意義は薄れた。

[土屋六郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ドル地域」の意味・わかりやすい解説

ドル地域【ドルちいき】

自国通貨を米ドルにリンクさせて価値安定を図り,対外取引を米ドル建で行う諸国を一括していう。ポンド地域ほど結合は強くない。米国とその属領,カナダ,フィリピン,中南米諸国などが属するとみられる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android