日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドーブレ」の意味・わかりやすい解説
ドーブレ
どーぶれ
Gabriel Auguste Daubrée
(1814―1896)
フランスの地質学者。メスに生まれ、パリの工科大学に学ぶ。鉱山地質専門家として活躍したが、実験地質学の先駆的指導者でもあった。地下水の動き、化学成分の変化について実験的研究を行い、熱水下での鉱物の安定性を調べ、火山ガラスが熱水下で長石の細粉に変化することをみいだした。また、地表からしみ込んだ水が地下で熱水となって、地表に循環することを認めた。実験構造地質学としては、ガラス板のねじりによる割れ目を研究した。また、粘土板の褶曲(しゅうきょく)の形成が水平圧縮ばかりでなく、場所による鉛直圧縮の違いによることを発見した。
[木村敏雄]
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