家庭医学館 の解説
なぜかんせつにみずがたまるのかかんせつすいしょう【なぜ関節に水がたまるのか?(関節水症)】
関節に炎症がおこると、この分泌と吸収のバランスがくずれて、必要以上に水がたまることになります。変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)、外傷、化膿性関節炎(かのうせいかんせつえん)、痛風(つうふう)、関節リウマチなどでよくみられます。
水がたまる原因はさまざまですので、十分調べてもらうことがたいせつです。
「水を抜くとくせになる」という患者さんがいますが、水を抜く意義として、つぎの3つが考えられます。
①水がたまって高くなった関節内の圧を下げて、膝(ひざ)の動きをよくする。
②関節内の炎症をおこす化学物質やよごれを取り除く。
③関節液を調べて、含まれている菌や結晶などから、水がたまる原因を見つけることができる。
ですから、ただ漫然と水を抜いてもらうのではなく、原因をしっかり調べることで、治療に生かしていくことがたいせつなのです。