なだれ降伏(読み)なだれこうふく(その他表記)avalanche breakdown

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「なだれ降伏」の意味・わかりやすい解説

なだれ降伏
なだれこうふく
avalanche breakdown

電界で加速された荷電粒子が,電界によって得た運動エネルギーをもって気体分子や固体結晶原子に衝突し,これを電離する過程を繰返して,荷電粒子の数が急速に増加すること (なだれ増倍) によって物質電気伝導度が急激に増して耐圧がなくなる現象をなだれ降伏という。半導体p-n接合に逆方向電圧を加えていくとある電圧で急激に電流が流れ出し耐圧がなくなるのは,多くはなだれ降伏によっている (ほかにトンネル効果によるツェナー降伏がある) 。p-n接合の降伏現象を利用した半導体素子ツェナーダイオードと呼ばれる定電圧ダイオードがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む