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降伏現象 コウフクゲンショウ

デジタル大辞泉の解説

こうふく‐げんしょう〔カウフクゲンシヤウ〕【降伏現象】

物体に力を加えていったとき、物体の変形が急激に増加し、もとに戻らなくなる現象。はじめは弾性変形だが、弾性限界を超えると塑性変形を生じる。このときの力の大きさを降伏点という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

降伏現象
こうふくげんしょう
yielding

固体に力を加えた場合に、ほぼ一定の力のままで急激に著しい塑性変形をおこす現象。物体をある速さで変形させると、初めは変形に必要な力は急激に増す(参照)。この範囲では、材料の変形はほとんど弾性変形だけであり、力(応力)と変形量(ひずみ)とは比例関係にある(フックの法則が成立)。しかし、ある値以上の力が加えられると、弾性変形のほかに塑性変形も生じるようになる(弾性限界)。さらに変形を続けると、塑性変形量は急に増し始め、変形を続けるために必要な力はあまり上昇しなくなる(降伏点)。鋼(はがね)(炭素鋼)などの場合には、図中の曲線イで示されるように、材料は変形し続けているのに、その変形に必要な力は降伏点で急に低下し、その後しばらくは変形を続けても力はほとんど増さない。これを降伏現象といい、降伏開始時の力を上降伏応力、変形を続ける力を下降伏応力とよぶ。この現象が鉄鋼材料で生じることは古くから知られていたが、近年になってシリコンやゲルマニウムなどでも同様の現象を生じることが明らかにされた。
 アルミニウム合金や銅合金では曲線ロで示されるように、応力ひずみ曲線は降伏点前後でもほぼ連続している。この場合の降伏点としては、永久(塑性)ひずみが0.2%(場合によっては0.05%)生じたときの応力と定義することが多い。[及川 洪]

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世界大百科事典内の降伏現象の言及

【ツェナーダイオード】より

…p‐n接合ダイオードに逆方向の大きな電圧を加えると,ある値で突然電流が流れはじめ,電圧が一定に保たれる現象を降伏という。降伏現象には,なだれ降伏とツェナー降伏という二つの機構があるが,n形部分とp形部分に含まれる不純物が高濃度であるときには,ツェナー降伏のみが起こる。ツェナー降伏はトンネル効果により生ずる現象で,ツェナーC.Zenerによって理論的に検討された。…

※「降伏現象」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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