ナナフシ類(読み)ナナフシるい(その他表記)Phasmida; stick insect; walkingstick

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナナフシ類」の意味・わかりやすい解説

ナナフシ類
ナナフシるい
Phasmida; stick insect; walkingstick

ナナフシ目に属する昆虫の総称。直翅目に近縁で,広義の直翅目の亜目として扱われることもある。一般に大型で,体は細長い円筒状のものが多いが,扁平のものもある。頭は小さく,口器は咀嚼型,触角は長いものが多い。前胸は短いが,中胸と後胸は長い。肢は細く単純であるが,装飾葉状片のあるものもある。 跗節は5節で脱落しやすい。無翅型と有翅型があり,有翅型でも前翅は小さい。不完全変態擬態の典型的な例として知られ,小枝や葉に似て見つけにくい。世界におよそ 2000種が知られるが,大部分は東洋熱帯にすむ。ナナフシ Phraotes elongatusはナナフシ科に属し,体長 70~100mm,体は細長く,緑ないし黄緑色または褐色である。触角は短く,雌の頭部には1対のとげがある。また中肢後肢の腿節下縁末端にも1対の歯状突起がある。本州に産し,ナラやエノキ樹上にすむ。 (→昆虫類 , 直翅類 )  

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