化学辞典 第2版 「ナフタレンカルボン酸」の解説
ナフタレンカルボン酸
ナフタレンカルボンサン
naphthalenecarboxylic acid
C11H8O2(172.18).ナフトエ酸ともいう.1-および2-ナフタレンカルボン酸の2種類の異性体がある.1-ナフタレンカルボン酸は1-ブロモナフタレンのグリニャール試薬と二酸化炭素との反応,または1-メチルナフタレンの酸化によって得られる.融点161 ℃,沸点300 ℃.pKa 3.69(25 ℃).λmax 293 nm(log ε 3.9).水に難溶,エタノールに可溶.皮膚や粘膜に弱い刺激性がある.2-ナフタレンカルボン酸は2-アセチルナフタレンを次亜塩素酸ナトリウムで酸化すると得られる.融点184 ℃.pKa 4.16(25 ℃).λmax 235,280,335 nm(log ε 4.7,3.8,3.1).エタノール,エーテルなどに可溶.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報